2021.11.25

スペシャルティコーヒーのある生活で何が変わるのか〜新たな視点と繋がる世界〜

筆者がスペシャルティコーヒーを楽しむようになって気付けば約8年が経ちました。今は仕事としている「コーヒー」が生活にあることでどんなことが起きたのか。記憶を辿りながら、実体験を元に皆様に紹介をしていこうと思います。コーヒーショップで働く人も、コーヒーが好きで飲み歩いている人にも楽しんでもらえたら嬉しいです。コーヒーのある生活が豊かでありますように。 コーヒーに興味を持ったきっかけ 元々そんなにコーヒーに関心が高くなかった筆者が初めてコーヒーに興味を持ったきっかけは、手に職を付けたかった。という単純なものでした。当時バンド活動が突如終了し、アルバイトしていたカフェでコーヒーとお酒をひたすら作る持ち場だった筆者はお酒も飲めないし、コーヒーを勉強してみよう!と安易に思いついたのでした。 当時は雑誌などでコーヒーショップが紹介されていたものを「かっけぇー!」と眺めながら端から端まで行ってみて、そのときに飲んだコーヒーの味の違いや、お店のかっこよさ、バリスタの雰囲気など、バシバシと肌で感じたコーヒーカルチャーに憧れ、ハマってしまいました。ですが、なかなか働くことが出来なかったことに歯痒い思いをしたのを今でもはっきりと覚えています。 徐々に増える仲間たちと新しい世界 コーヒーショップで働くことはなかなか出来ませんでしたが、色々なところに行くことでよく会う人と仲良くなったりしました。徐々にコーヒーが好きな仲間が増えていき、もっと色々なお店を知ることが出来たり、情報を交換したり。コーヒーが人と人を繋ぐ。まさに体験することとなりました。 お店で働くようになってからも、国内のお客さんだけでなく海外のお客さん、コーヒーロースターと仲良くなれて海外に行くことが出来たり、自分の世界が一日ごとに大きく広がっていく感覚は何物にも変えがたい価値です。もちろん今でも広がり続けています。 誰がどのように作っているか 毎年訪れていたアフリカのルワンダ。 スペシャルティコーヒーを仕事にしてからは、このコーヒーがどこでどのように誰が作っているかを知り、それをお客さんに間違えることなく伝える義務があります。 ONIBUSではトレーサビリティとサスティナビリティの一環として、コーヒーの農園にも直接視察に行きます。筆者も2019年まではアフリカのルワンダへ赴き、生産環境を見てきました。実際にどのように作られているかを見ることで、コーヒーが農作物であるという当たり前のことをしっかりと感じ、責任感を持ってお客さんにも伝えることが出来ます。 それからコーヒーだけでなく着る服や使う物も同様にこれは誰がどのように作ったものか、を気にするようになりました。さらに最近は環境に対してどういうものか。も意識しています。これらもコーヒーのある生活が教えてくれた大切なことだと感じています。 コーヒーのある世界とない世界 とある山で自転車で走っていたときに遭遇した地滑り後の道。環境は刻一刻と変化している。 「コーヒー2050問題」というテーマはご存知でしょうか。このままの気候変動を続けるとアラビカ種のコーヒーが50%以上収穫出来なくなり、私たちがコーヒーを楽しむことが出来なくなるという予見です。 余談ですが、筆者は自転車で山を走るグラベルライドというものを趣味としていますが、崖崩れや地盤の緩みによってもうここは走ることが出来ないという道を幾度となく見てきました。去年は走れたのに今年は、というかもう一生走れない。自然の激しい変化を目の当たりにしています。 コーヒーに関わる環境負荷を少しでも減らせるようONIBUSでは、コンポスタブルパッケージの採用、さとうきびストローの使用、コーヒーソイルの生成、リユースカップCUPLESの運用、紙袋代を森林保全団体へ寄付、通勤時の自転車手当など多くの企業努力を行っています。これでも一部です。コーヒーのある生活によって様々な社会的な問題にも目を向けることが出来るようになりました。 最後に スウェーデンのコーヒーロースターKOPPIチームとの写真。コーヒーで世界と繋がる! コーヒーを好きになって仕事にして、あっという間に時は過ぎ去っていきました。最初は「かっけぇー!」で始まったコーヒーライフは、気付くと世界中のコーヒーの友人や同僚、仲間、常連さんたちに囲まれ、社会的な問題にまで目を向けられるようになりました。コーヒーのある生活ってすごい。休みの日に、家でコーヒーを淹れてゆっくりと楽しむ時間や、たまには他のコーヒーショップに行ってコーヒー片手に話す時間。それらは何物にも変えがたく、きっと何世紀も続いてきたんだろう。コーヒーの楽しみ方は人それぞれで無限に広がっていますが、コーヒーがそれぞれの生活に寄り添って、少しでも豊かな一日になることを願っています。今日もコーヒーを楽しみましょう! Text by Masashi Tasaki

スペシャルティコーヒーのある生活で何が変わるのか〜新たな視点と繋がる世界〜
2021.10.14

読書の秋!世界のコーヒーの本たち〜秋の夜長のお供に〜

知られざるコーヒーの本たち コーヒーがホットでもアイスでも美味しく楽しめる秋は、コーヒーを味わうベストな時期。 そして「秋」といえば、食欲の秋や芸術の秋とも表現されますが、今回は「読書の秋」ということで、世界のコーヒーの本を厳選して紹介しようと思います。 カフェの紹介などは雑誌の特集などでもよく目にしますが、コーヒーに特化した本を読んだことがある人は意外に少ないのではないでしょうか。インターネットで様々な記事が読める便利な現代ですが、コーヒーの書籍は図解なども多く、実物で大きく広げて見てみるのがオススメ。気になるものは是非、手に取って読んでみて下さいね。 ①現代スペシャルティコーヒーの大事典 「THE WORLD ATLAS OF COFFEE」 James Hoffmann 著 日本語訳有り まず初めにご紹介するのは、2007年のワールドバリスタチャンピオンにも輝いたイギリス人ジェームス・ホフマン氏によって書かれた「THE WORLD ATLAS OF COFFEE」です。この本ではスペシャルティコーヒーの基本知識が分かりやすく網羅されています。カラフルな図解や産地の写真も多く、少し小難しくなる話も楽しく読むことが出来ます。品種や精製(以前記事も併せてどうぞ!)はもちろん、エスプレッソやフィルターコーヒーの抽出、焙煎なども概要が分かるようになります。筆者も家で何かとペラペラ開くことの多い辞書的な側面もあります。文量はかなりあるので、一気に読むのはなかなか骨が折れますがゆっくり楽しんで下さい。  また、ジェームス・ホフマン氏はコーヒーギークの間では有名なユーチューバーでもあり、様々なコーヒーコンテンツを展開しているので気になる方は見てみて下さい。筆者もほぼ全て見てます。笑 当たり前ですが、英語なので頑張って聞き取って下さいね。 ②どの人にも読みやすく開かれた名著 「COFFEE WITH TIM WENDELBOE」 Tim Wendelboe 著 日本語訳有り...

読書の秋!世界のコーヒーの本たち〜秋の夜長のお供に〜
2021.9.30

知っておきたい!コーヒーの「欠点豆」とは?〜スペシャルティコーヒーとの関係性〜

『欠点豆』というコーヒー豆の存在をご存知でしょうか? 一口にコーヒー豆と言っても国や品種によって、一粒一粒の大きさ・固さ・重さなど違いは様々。その中でも、割れてる・欠けてる・小さすぎる・色がおかしい、などと言ったように、よくよく見ると形や表面に違和感を感じる豆も存在します。コーヒーは農作物なので、一つ一つに違いがあるのも当然の話です。 では、そのような豆が一体、1杯のコーヒーにどのような影響を与えるのでしょうか。今回は、美味しいコーヒーを淹れることを目指すのならば見てみぬふりはできない、「欠点豆」に関してのお話しです。 欠点豆とは?  そもそも「欠点豆」とは、どういうものなのでしょうか?ざっくりとお伝えすると、”コーヒーの味に悪い影響を与えてしまう豆”であるということ。 コーヒーの生産地でコーヒーチェリーを収穫し精製する過程の中で、豆の選別と異物排除を行う工程がありその際に「欠点豆」もある程度取り除かれます。しかし、その場で完全に排除する事は難しいもの。また、どんな精製方法なのかによっても、取り除ける限界は異なります。(その精製方法については、こちらの記時もぜひ読んでみてくださいね!) 更に、コーヒー豆内の異物に関しては、精製後の輸出入の過程や管理状態に寄っても、再度混入してしまう可能性も大いにあります。ですので、欠点豆除去に対してどんなに綿密な精製方法であっても、生産地である程度の豆の選別がなされていたとしても、改めて焙煎時や抽出時において「欠点豆」の存在は念頭に置いておかなければなりません。 欠点豆の種類と特徴 ではまず、どんなものが「欠点豆」であるかを知る為に、代表的な欠点豆の特徴を紹介します。 変形しており目視でわかるもの 味には大きく影響を及ぼしませんが、混入が目立つと若干の雑味になる可能性があるので、クリーンカップを目指すなら是非とも取り除きたい欠点豆です。目視で変形が確認できる豆の特徴は以下の3点です。 ・欠け豆、割れ豆部分的に欠けている豆を「欠け豆」、割れている豆を「割れ豆」と言います。コーヒー豆らしい楕円の形をしいていないので目視でも分かりやすく、発見することが出来ます。精製時の脱穀や乾燥時に欠けてしまったり、運搬の過程で何かしらの衝撃で欠けたり割れたりしてしまうことなどの要因がありますが、主に外的要因によって欠点豆になってしまう場合がほとんどです。 ・未成熟豆大きさがやけに小さかったり形がいびつな豆を「未成熟豆」と言います。まだ成熟していないうちに収穫されてしまうのが要因です。十分に成長していない為、混ざったまま抽出を行うと、若干青臭さを感じます。 ・貝殻豆外観が殻のようで中が空洞になっっている豆のことを、「貝殻豆」と言います。そうなってしまう要因は遺伝的なものなど様々あるのですが、説明すると長くなってしまうのでここでは割愛しますね。空洞がある為、焙煎時に火が入りやすく焼きムラが目立ったり、抽出時に混ざってしまうと少し焦げた印象にもなります。 表面に斑点やムラがあるもの  コーヒー豆の形は正常だが、表面に斑点やムラがあるものは、味への悪影響が大きくなります。分かりやすいものもあれば、見分けが難しいものもあるので、心配なら全て排除してしまうのが無難です。 ・カビ豆コーヒー豆の表面や割れ目に、主に青カビが生えている豆を「カビ豆」と言います。収穫から保管の過程で発生します。カビはカビなので味云々より人体にも良いものではないですね。 ・発酵豆、黒豆発酵しすぎてしまった豆を「発酵豆」と言います。精製方法の過程でコーヒー豆を発酵槽へ浸ける工程があるのですが、長時間浸けすぎたり、発酵槽の汚れ・水の汚染などが発生の原因です。さらに不適切な乾燥や過発酵などで黒く変色したものが、「黒豆」です。不快な異臭や雑味になるので、必ず取り除きます。 ・虫食い豆コーヒー豆の表面にポツポツと黒い穴が空いている豆があったら、それは「虫食い豆」の証拠。生産国で幼虫が豆に穴を開けてしまったもので、これは異臭や雑味の大きな要因となります。 コーヒー豆ではない、異物 代表的なのが小石やトウモロコシなど。 小石は、焙煎したコーヒ豆に似た色や見た目のものもあるので、目視はもちろん、コーヒー豆をしっかりと手で掬い上げて手触りでも確認する必要があります。小石が混ざっている場合、見分けられずにグラインダーで挽いてしまうと、機械の故障の原因にもなるので要注意です。 トウモロコシはそのままトウモロコシです。取り除かないと、稀に、焙煎終了後に弾けたポップコーンが混ざっていることも!なのでその時には明らかに分かります。 上記で挙げた欠点豆や異物は一部に過ぎなく、実際の現場ではその他にも様々なものが発見されます。異物に関しては、コーヒーが液体になった時点で混入しいてることはまずありませんが、欠点豆は意識して排除をしないと、カップクオリティーの低下の原因にもなりますので注意しましょう。 そして、それら欠点豆や異物を取り除くために必要な作業が、「ハンドピック」というものです。 欠点豆を取り除く「ハンドピック」とは? 欠点豆や異物を取り除く手作業のことを、「ハンドピック」と言います。一粒一粒の豆を目視して手で触れながらコーヒー豆を吟味し選別していく、それはそれはとても地道な作業です。 生産地での精製処理後や焙煎前後に必ず行う作業なのですが、いざコーヒーを淹れようと必要な分量を量ると、その少量の中にでさえ意外と見つかったりもします。 その欠点豆を一つ一つ丁寧に取り除くことで、とてもクリーンで美味しいコーヒーになる可能性が格段に上がり、コーヒー豆本来の味わいをより感じられるようになります。 スペシャルティコーヒーには、欠点豆は無い!? ...

コーヒーの欠点豆とは?スペシャルティコーヒーとの関係性
2021.9.23

コーヒーはそもそもどこからきたの?〜コーヒーの伝播と品種の話〜

「朝起きて、コーヒーでも飲もう。」 日々の当たり前になりつつあるコーヒーはどこからやってきたのでしょうか。ブラジル、エチオピア、ケニア、グアテマラなどなど、今では世界各地でコーヒーが収穫され、私たちは簡単に美味しいコーヒーを楽しむことが出来るようになりました。今回はそんなコーヒーの歴史や伝説、また品種について少しお話してきたいと思います。 コーヒーの「品種」って??という方の為に、例えばいちごの「とちおとめ」や「べにほのか」のような種類があるのと同様、コーヒーにも種類があるということです。 コーヒーの品種には大きく分けて「アラビカ種・カネフォラ種(ロブスタ種)・リベリカ種」の3つに分けられますが、そのなかでも「アラビカ種」についてお話します。 山羊飼いのカルディ伝説 まず初めに「山羊飼いのカルディ」という伝説をご紹介します。9世紀頃、エチオピアの山羊飼いであるカルディが、自分の飼っている一頭の山羊が牧草地を抜け出し、それを追いかけると赤い実のついた木がありました。落ちている赤い実を食べた山羊が突然興奮したのを見て、カルディも食べてみるとその素晴らしい美味しさに驚きました。この味を知ってもらいたくて近くの修道院に持っていくと、僧侶が認めず火に放り投げてしまいました。 すると、そこからとても美味しそうな香りがしてきて、すぐさま実を取り出し、お湯で煮出したのが「コーヒーの始まり」という伝説です。 この伝説には諸説あり、他にも色々なストーリーが語られているので気になる方はぜひ調べてみて下さいね。ちょっと面白いけどにわかに信じがたい伝説です。笑 ですが、ひとつだけ確かなことはコーヒーの発祥はエチオピアであるということです。 コーヒーの誕生の歴史 記述の残るコーヒーの歴史を遡ってみると、世界最古のコーヒーは9世紀頃にエチオピアのアビシニア高原で発見されたと言われており、その後アラビア半島に運ばれました。そこで栽培されたコーヒーのことをアラビアから取って「アラビカ種」と呼ばれ始めたと言われています。現在、私たちが楽しむスペシャルティコーヒーのほとんどがこの「アラビカ種」です。 chart by Scary Good Coffee ※上図の右側に位置するのが「アラビカ種」です。 その後、時は経ち17世紀の大航海時代。 主に世界の覇権を握っていたオランダでは多くの植民地を獲得していました。コーヒーの栽培に興味を持ったオランダ人が植民地のスリランカで栽培を始めたことで大きく動き出します。コーヒーがヨーロッパを中心に楽しまれるきっかけになっていきます。 また、ほぼ同時期にインドに伝播していたコーヒーが、インドネシアのジャワ島でも栽培に成功します。 18世紀に入ると、ジャワ島で栽培されたコーヒーの苗木がオランダのアムステルダム植物園に運ばれました。この時に初めてヨーロッパにコーヒーの苗木がヨーロッパへとやってきたわけですが、この苗木こそが「アラビカ種」の中の「ティピカ種」の祖先と言われています。 時を同じくして、フランスのルイ14世にオランダ市長がコーヒーの苗木を寄贈したことで、フランスも植民地でのコーヒー栽培を始めます。このフランス植民地であるレユニオン島と呼ばれる島で栽培したこの「ティピカ種」が、土地や風土に合わせて突然変異を起こし、とても美味しいコーヒーが生まれました。これが「ブルボン種」の誕生でした。レユニオン島はブルボン島と呼ばれていたため、その愛称からこの名前になったと言われています。 産地それぞれに最適化するコーヒー豆 上記で生まれたアラビカ種の「ティピカ種」と「ブルボン種」は、様々な土地に色々な産地に伝播することで、突然変異が起こったり、その土地独自の自然交配、または病気に強くなるよう人工交配が行われていきます。このようにして、産地個性の伴った味わいの違う個性的な品種が生まれていきます。もちろん現在進行形です。 ほとんどの産地では、どこから運ばれてきたコーヒー豆であるかを判別できるため、品種の変遷を追うことができます。ただし、エチオピアはそもそもコーヒーの発祥の地であるため、その祖先を追うことが出来ずエチオピア原種は「Ethiopian Heirloom(エチオピアンヘアルーム)」と呼ばれています。 現在はDNA鑑定なども進み、品種のより細かな振り分けを行っているところです。現代的。 おわりに これまでにもコーヒーの味わいについて、生産地、焙煎度合い、精製方法などもブログで紹介してきましたが、コーヒー豆のこの「品種」もまた味わいの違いを作るひとつの要素になっています。 今回は、コーヒーの生まれた流れや、アラビカ種のブルボン種、ティピカ種のみについて書いてみました。品種については精製方法に負けるとも劣らずオタッキーな要素なので、今度はマニアックにONIBUS...

コーヒーはそもそもどこからきたの?〜コーヒーの伝播と品種の話〜
2021.9.16

「HARIO」コーヒードリッパーを比較!~透過式「V60」と浸漬式「Switch」~

コーヒー抽出の器具は多種多様ですが、現在オニバスコーヒーでは、2種類のドリッパーを販売しています。1つはHARIO・透過(とうか)式ドリッパー「V60」。そして、もう1つはHARIO・浸漬(しんし)式「Switch」です。このドリッパーたち、一見同じようなドリッパーですが、全く違う方法でコーヒーを抽出するんです。今回は、オニバスで販売している2種類のドリッパーの特徴と使い方、オニバスがおすすめする最適なレシピをご紹介します!

「HARIO」コーヒードリッパーを比較!~透過式「V60」と浸漬式「Switch」~
2021.9. 9

コーヒーの味を知る「カッピング」とは?〜品質管理に欠かせない評価方法〜

コーヒーに触れていると「カッピング」という言葉をよく耳にすると思います。これは、ワインでいう「テイスティング」のようなもの。テイスティングとは味を鑑定することを意味しますが、この「カッピング」はコーヒーにおいて品質管理の為に欠かすことはできません。 「そもそもカッピングって何?」「どうやってやるの?」「そんなに重要?」と思ってるあなた。コーヒーが好きならまずは、カッピングを知ることから始めてみましょう!今回は、コーヒーに触れるからには避けては通れない、カッピングについての解説です。 そもそも「カッピング」とは? カッピングは、コーヒー版のテイスティングです。カッピングをすることで、テロワール(国・産地・農園・品種)に由来するコーヒー豆の特徴を知り、豆の持つ香りや味を評価します。 方法としては、コーヒー豆を全て同一条件下(容器、粉量、湯温、湯量、浸漬時間)において味を判断するのですが、この手法自体は実は全世界共通となっています。 ただ、 ・コーヒー豆を買い付ける際に生産地で行うカッピング・ロースターが焙煎所で行うカッピング・バリスタがお店で行うカッピング の3つの場面ではそれぞれ目的が異なります。 コーヒー豆を買い付ける際に生産地で行うカッピング その年に収穫したコーヒー豆をサンプルロースト*し、カッピングによって生豆の品質の評価をします。生産状況や管理状況を含め、最終的にはその豆を購入するかどうかを判断する為に行います。 *サンプルロースト・・・実際の焙煎機ではなく小型のサンプルロースターを使い焙煎をすること ロースターが焙煎所で行うカッピング ロースターは、焙煎によるコーヒーの味への影響を判断する手段としてカッピングを行います。 コーヒーは農作物ですので、適切な保管をしていても時間が経つと味わいが変化していきます。また、季節によって湿度や温度でも焙煎への影響が変化するので、その時々のローストアプローチが適正かどうかを判断する為に、カッピング行います。 バリスタがお店で行うカッピング  ロースターから豆が届いたら、お客様へコーヒーを提供する前にまずカッピングをします。そうすることでバリスタ自身がコーヒー豆のテロワールへの理解を深めたり、日々変化するコーヒー豆の状態を確認します。 エイジング*をどのくらいとる必要があるか、抽出で挽き目を変える必要があるかなど、コーヒーが提供に適切な状態であるかを判断します。 *エイジング・・・焙煎日から日数が経過すること このように、コーヒー生産国・ロースター・コーヒーショップやカフェなど、どの場所においてもカッピングは欠かせないもの。ベストな状態のコーヒーをお客様に楽しんでもらいたと思っているからこそ、全ての段階においてカッピングは重要なのです。 カッピングの方法 では、実際にオニバスコーヒーではどのような工程でカッピングを行うのかをご紹介します。 【必要な道具】 以下、カッピングを行うために必要な道具です。 ・コーヒー豆・熱湯・カッピングボウルor耐熱グラス・カッピングスプーン・スケール・タイマー・ペーパーナプキン(スプーンの水滴を取る用)・白湯(スプーンを洗う用)・吐き出し用カップ 【カッピングの工程】 1.コーヒー豆を12g計り、中細挽きで挽きます。 最初に挽いた粉の状態を「ドライ」と呼びます。このドライの時点で、カップを手に取り軽く揺すったりして鼻に近づけ、まずは挽き立ての粉の香りをチェック。 2.タイマースタートと同時に、挽いた豆に一定量お湯を注ぎます。 オニバスコーヒーでは、粉12gに対して200gのお湯。カップの大きさによって入る量は違うので、「粉:お湯=1:16.6(g)」の比率で調整しています。 この時の状態を「クラスト」と呼びます。カップは動かさず、香りを嗅ぐ際は置いてあるカップに鼻を近づけて。...

コーヒーの味を知る「カッピング」とは?〜品質管理に欠かせない評価方法〜