ブログ:スペシャルティコーヒー
スペシャルティコーヒー焙煎完全解説!〜ONIBUSのローストプロファイル全部見せます!!〜
スペシャルティコーヒーを浅煎りでおいしく焙煎するには、ただ単純に焙煎時間を短くするだけではなく、豆の持っているポテンシャルを最大限に引き出す必要があります。ONIBUSでは適切な焙煎度合いで「苦味」や「酸味」だけではなくコーヒー豆が本来持つ「味わい」をできるだけ感じてもらえるような焙煎方法を目指しています。 今回の記事では、オニバスコーヒー独自の焙煎を詳しくご紹介します。前回の記事と合わせて、お楽しみください。「スペシャルティコーヒー焙煎(ロースト)の基本知識」 スペシャリティコーヒー焙煎の事前準備 さまざまな焙煎機や焙煎方法があり、色々な考え方がありますが、オニバスコーヒーでは焙煎機に設置されている温度計(ドラム内温度計と排気温度計)をパソコンと接続し可視化できるソフト「cropster」 を接続して使用しています。 このアプリケーションはローストプロファイルを可視化して、焙煎データをクラウドで保存してくれるものです。 焙煎を行う上で、最も重要な要素としては、一定にできる箇所や測定できるものは「数字として可視化し、把握すること」、「焙煎環境を整える」ことです。それは、デジタルやハードだけでなく、焙煎する人自身の体調やマインドも常にニュートラルな安定した状態を保つのが大切です。 その上で重要なフェーズを意識していくことで、焙煎の技術はより高まり品質の高いコーヒーを今よりも安定して焙煎できることでしょう。 https://www.cropster.com/ja/ では実際の焙煎を行うにあたり、注意しておくべきことをご紹介します。 焙煎時に気をつけること ・焙煎前の生豆の水分値を把握する ・生豆の温度を一定に保管する ・焙煎機をしっかりと温める ・ローストカーブと RoRレイトオブライズを相対的に読み取る 焙煎時間を決めるRoR (上昇率)について RoRとはRate Of Riseのことをいい、温度の上昇率を指します。焙煎中、釜内でどの様に温度変化が進行しているかを示す数値になります。例えば、30秒の設定でRoRが5であるとします。それは30秒ごとに焙煎機の中の豆の温度が5度ずつ上昇していることを示します。RoRは温度の進み方を素早く読み解くために利用するのですが、これによりローストを上手にコントロールでき目的の焙煎プロファイルを作成することができます。 一般的には30秒から60秒で設定していますが、オニバスコーヒーではRoRを60秒で設定しています。 ※RoRの温度は高いほど焙煎が早く進行していることを示し、 低い時は焙煎がゆっくり進んでいます。 また、焙煎開始直後の水抜きの時のRoRでは、温度が高いと、液体の濃度感が上がる傾向があり、カップはソルティな味わいになりがちです。1ハゼ前後でのRoRの温度調整で、甘さや酸質を調節することができるとも考えられています。しかし、それらは当然豆の種類、焙煎機の種類、環境によって左右されます。1ハゼから終わりまでのデベロップメントタイムのコントロールにもRoRは重要になってきますが、僕たちはあくまで”全ての工程で判断する”ことがが大切だと考えています。 ドライイングフェーズ(水抜き) コーヒー焙煎には重要なフェーズ幾つかあると言われているのですが、その一つが水抜き、「ドライイングフェーズ」です。この時、気をつけなくてはいけないことがいくつかあります。 よくある間違いは、しっかり水分蒸発をしようと思い、火力を強く与えてしまうことです。初期の段階で水を抜きすぎると、後半の焙煎の化学変化に関わってきます。また、酸が熱で分解してしまうので味わいがフラットになってしまう傾向があります。またソルティな味わいだったり、ドライな印象になってしまうことがあります。その時は焙煎後のカッピングで判断してどのようにカロリーを与えるかを検討していく必要があります。 それ以外にもいくつか気をつけなければいけない事があります。焙煎初期に迎えるドライイングフェーズでは、生豆内部の水分が蒸気となって豆の外部に向かって逃げようとします。その作用によっておこるティッピングやドラムの接触面の熱で起きてうスコーチングなどに注意をする必要があります。...
超基礎!スペシャルティコーヒーの基本の"き" 〜美味しいコーヒーを淹れるコツ〜
皆様はどんな飲み方でコーヒーを楽しんでますか? 最近よく聞く”スペシャルティコーヒー”をお店でも家でも楽しめる機会がとても増えました。日本や海外の有名コーヒーショップのコーヒー豆もオンラインでフレッシュなものが購入できてすぐに届く時代。さらにはそれぞれのコーヒーショップのレシピなども公開されているうえ、ハンドドリップ、エアロプレス、フレンチプレス、マキネッタなどの従来の抽出方法のものだけでなく、新しい抽出器具もどんどん増えて楽しみ方も無限大。 実は美味しいコーヒーを淹れるためには、レシピの前にとても大切なコツや準備があるのをご存知ですか?ほんの少し手間をかけるだけで、美味しいコーヒーがさらに「グッ」と美味しく本格的なスペシャルティコーヒーを楽しめるようになるのです。 今回は美味しいコーヒーを淹れるための基本の”き”をご紹介します。是非試してみて下さいね。 1."スペシャルティコーヒー"の豆選び Photo by Tyler Nix on Unsplash 美味しいスペシャルティコーヒーを淹れるために最も大切なものの1つが「豆の選び」です。スペシャルティコーヒーには、生産国や生産エリア・生産者・コーヒーが生育した標高・品種・フレーバーなどが記載されています。スペシャルティコーヒーでは、このコーヒー豆がどこでどのように生産されたかが明確にわかるようになっており、美味しさはもちろん、安心してコーヒーを楽しむことが出来るため、記載を見て豆を選んでみましょう。 生産国だけでなく、エリアや品種、標高なども記載。もちろん焙煎日も。 詳細な記載があるスペシャリティコーヒーの豆選びにおいてに必ずあり、私たちプロが重要視するポイントの1つとしてとても大切なのが「焙煎日」です。「焙煎直後のコーヒーがフレッシュで一番美味しい。」そう思っていませんか?実は、それ間違いなんです。コーヒーは植物の種子であり、生の状態から火を入れて加熱され、皆さんが楽しむコーヒー豆となります。焙煎された直後のコーヒー豆はガスが豆の中に多く含まれており、このガスが含まれることによって味わいがドライに感じてしまうのです。しかし、時間が経つことでコーヒー豆内部のガスが抜け、飲み頃を迎えます。このことをエージングと呼びますが、エージングの大まかな目安はあり、コーヒーロースターごとにベストな飲み頃があるので、店頭で購入される際はぜひ、「焙煎日」を確認して最高の状態の豆を選びましょう。もちろんONIBUS COFFEE各店舗で提供するコーヒーもそれぞれの適切なエージングを取って皆さんに提供しています。ちなみに、ONIBUS COFFEEのコーヒー豆は焙煎日から2週間程度経つとベストの飲み頃となります。 ONIBUSのフレッシュなコーヒー豆はこちらからチェック! 2.全てを計ってみよう Photo by victor muñoz on Unsplash 「豆スプーンすり切り1杯」などでコーヒーを淹れたりしていませんか?これからは「重さ・時間」も計るようにしてみましょう。 色々なコーヒーのレシピを見ると、「コーヒー豆は何g・お湯は何cc・時間は何分で」など様々な数字が出てきますよね。これらは僕たちプロがお店でも実際に行っているとても大切なことであり、お菓子作りや料理で計量が大切にされているのと同様、コーヒーを抽出する際も「計測」を重要視しています。 お店で提供されているスペシャルティコーヒーの抽出はとてもロジカルに考えられていて、コーヒー豆とお湯の比率・濃度・湿度・気温など様々な数字を測って日々検証し、その豆にベストな抽出を行っています。自宅でコーヒーを淹れる際もぜひ、重さ・時間を計ってみてください。全てを計ることで、スペシャルティコーヒーの味を自分好みに調整することができるようになりますよ! 同じ画面で時間と重さが同時に測れるコーヒーの専門的なスケールHARIO V60ドリップスケールがあればベストですが、家にあるキッチン用の量りと、携帯のタイマーを使えば同様のことは簡単に出来ます。色々な豆の量や抽出時間などを試してみて、ぜひ自分好みの味を探ってみてください。 こちらがHARIO...
MICRO REGION SHOWCASE 参加レポート vol.6 〜オークション当日編〜 ...
このブログもようやく完結。6回に渡り、今年1月にブラジルで開催されたMICRO REGION SHOWCASE ILICINEAについてレポートして来ました。遂にメインイベント、オークション当日の模様と、ONIBUS COFFEEが落札した豆を紹介します!! vol.1 概要編 vol.2 農園視察 前編 vol.3 農園視察 後編 vol.4 農園視察 サステナブル農業編 vol.5 オークションの趣旨説明編 vol.6 オークション当日編 ←今日はここ ここまで長らく引っぱって来ましたが、このイベントが何なのかvol.1〜vol.5で詳しく掲載してますので、上のリンクからご覧ください。 オークション開催の前に 開催に先立ち、オークションに出品した生産者達が登壇し、それぞれ自己紹介とオリジンについて簡単に説明。 下は出品したロットのリスト。これを見ながらオークションに参加するバイヤーは、生産者の顔ぶれをチェックし、農園の情報をメモしたり。 そしてオークション会場へ移動、、、 でもその前に、 オークションルール説明 このオークションは、生豆1ポンド(0.45kg)あたりの価格を競います。開始価格は、US$15/lb 。事前の予選会を通過した上位20サンプルを、その場でテイスティングしながら、各テイスティングカップ横に設置された入札シートに希望落札価格を記入していきます。下が実際の入札シート。 入札する場合は、社名と入札額を上から順に記入していきます。先に記入された額より高い入札価格を下の行へ記入していき、制限時間内で最終的に一番高値をつけていたバイヤーが落札できます。...
MICRO REGION SHOWCASE 参加レポート vol.5 〜オークションの趣旨説明編〜
前回まで、MICRO REGION SHOWCASE ILICINEAで行われた農園視察の様子をレポートしてきました。今日からは遂に、メインイベントのオークションについてレポートしていきます!これまでの気になる回は下記リンクからご覧ください。 vol.1 概要編 vol.2 農園視察 前編 vol.3 農園視察 後編 vol.4 農園視察 サステナブル農業編 vol.5 オークションの趣旨説明編 ←今日はここ vol.6 オークション当日編 ここで少しおさらい。MICRO REGION SHOWCASE (以下MRS)とは、2020年1月にブラジルで行われたイベントで、生豆のオークションと開催地(イリシネア)の産地プレゼン、コーヒー生産に関するシンポジウムが一緒になった全く新しいイベントです。 MRSイベントスケジュールは、 1/20 オークションロットの事前カッピング 1/21 農園視察 1/22 オークションロットの事前カッピング 1/23 オークション本番、シンポジウム、ゲストバリスタ こんな感じでした。このレポートは1/22に行われた事前カッピングからオークション当日までの様子を送りします。 ______________________________________ オークションの趣旨 コーヒーでオークションといえば国際的な品評会であるCup...
MICRO REGION SHOWCASE 参加レポート vol.4 〜農園視察(サステナブル...
前回、vol.2とvol.3のブログでは、農園視察の様子を前後編に渡りレポートしてきました。今回はその最終章。朝から夕方にかけ、じっくりとまわったこの視察。さすがに前後編だけでは収まらないほど、トピックが豊富でした。今回はサステナブルな農園運営の一つとして、コーヒーの生産現場で実際に取り組んでいる土壌改良の様子をお伝えします。(土作りの専門知識を持ち合わせていないので、見聞きしたことをそのまま超簡単にテキストしてます。すみません。) vol.1 概要編 vol.2 農園視察 前編 vol.3 農園視察 後編 vol.4 農園視察 サステナブル農業編 ←今日はここ vol.5 オークションの趣旨説明編 vol.6 オークション当日編 土壌づくりの一例 ここでは、農業全般に関わる土壌作りについて、アルト・ダ・セラの取り組みを簡単にレポートします。 3つ目に訪れた農園、アルト・ダ・セラのオーナーの一人ハドソンさん(写真左)。 ここへ到着して真っ先に向かったのは、丘の上に建てられた作業小屋。下の写真はそこからの眺望。 標高は1,300mを超えるところに建てられており、辺り一面を見渡すことが出来ます。きれいです。また行きたいです。 そしてこの建屋を囲むように数種類の果実が植えられています。 これらは全て有機農法で行われているそうです。コーヒーの栽培以外にも、果物やその他樹木など、あえて多種多様な植生にすることで、土壌を循環させ、土の中の環境を整えることが出来るといいます。また、コーヒー区画も含め、寿命を迎えた木々は整理し、休耕を選択する場合ももちろんあるとのこと。 小規模農園が集まるイリシネアでは、この地を拠点とする農業生産者団体COCATRELの働きかけもあり、そのようなサステナブルな取り組みを実践する農園が多数あります。 普段私たちが生産国へ生豆を買い付けに行くと、チェリーの生育状況や、精製プロセスを視察し、コーヒーの品質管理の点で生産者からプレゼンを受けることはよくあります。しかし、土壌管理に関する取り組みや、コーヒー以外の部分で環境保全に取り組んでいることのプレゼンを受けることはなかなかありません。しかも、コーヒーの品質管理を語るのと同じ熱量で、当たり前のようにそれを語ります。 農業従事者たる地域への責任、後世へ農園を守り引き継ぐという意思を強く感じる瞬間でした。 _______________________________________ ...
MICRO REGION SHOWCASE 参加レポート vol.3 〜農園視察(後編)〜
前回からのつづき、MICRO REGION SHOWCASE ILICINEAで行われた農園視察の模様をレポートします! このブログ、今から半年前のスマホのメモと記憶を頼りにやっとります。極力間をあけずに更新したいのですが、正しい情報をお伝えするためにも、時間をかけてじっくりこつこつと進めております。どうかじっくり、ドンと構えてお待ちください。 vol.1 概要編 vol.2 農園視察 前編 vol.3 農園視察 後編 ←今日はここ vol.4 農園視察 サステナブル農業編 vol.5 オークションの趣旨説明編 vol.6 オークション当日編 視察はイリシネアに複数ある農園の内、5つの農園をまわりました。下は視察のルートと標高を表した図。ここまで2つの農園を紹介してきましたが(→その様子はコチラ)、今回は残り3つの農園をレポートします! 3 Farm: Alto da Serra Grower: Hudson...